ストレスを感じたり、精神的なバランスを崩したときに頼れるエクササイズ「リソーシング」

あなたにとってのリソースはなんですか?

日々の生活や仕事の中で反射的にイラッとしたり、不機嫌な状態がなぜか続いたり、物事が進まず不安や焦りを感じることは誰にでもあると思います。

実はここには自律神経の働きが大きく関わっています。交感神経と副交感神経のバランスが取れている状態を「レジリエンスゾーン」と呼んでいますが、冒頭の事例ではバランスが取れているとは言えません。

レジリエンス・ゾーンにとどまっていられるようになること(その自覚があること)、 ゾーンから出てしまっても戻れるようになること、そしてそのゾーンを広げられるようになることが、セルフマネジメントの基本です。 人が安定して成果をあげられるのはレジリエンス・ゾーンにいるときです。時間をかけてこのゾーンを広げることで、自分の可能性が広がり、新たな選択肢が増えます。この状態から生まれた新たな行動がチームや組織のパフォーマンスや生産性の向上につながっていくのです。

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レジリエンスゾーン

*レジリエンス・ゾーンに関する説明はこちらのブログからご覧いただけます。

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ここで、レジリエンス・ゾーンへの入り方、外れたときの戻り方、そして広げ方を助けるためのエクササイズ「リソーシング」を紹介します。このエクササイズはも、いつでもどこでもできるものです。もしこれを毎日の習慣にできたら、自分で自分をマネジメントするための選択肢が広がります。

このエクササイズはプログラムの中でも行っていて、普段の生活に取り込めやすいことから、参加者にも人気のあるエクササイズです。

リソーシングとは?

私たちは皆、ストレスを感じたときに、頼れる「リソース」(Resources:エネルギーの源) を持っています。リソースは自らのバランスを取るのに役立ち、神経系のシステムがバラン スを崩しそうになることから救ってくれます。リソースはまた、継続的にあなたのレジリエンス(転んでも立ち上がる力、しなやかさ)を鍛えてくれます。

リソースは、自分の気分をよくしてくれたり、力強く感じたり、支えられている、愛されていると感じさせてくれたり、安心や安全を感じさせてくれるものであれば、何でもそれにあたります。

“自分の人生に起こっているいいこと、うまくいっていることに注意を向けて、たくさんの選択肢を意識することで、自分の「ちょうどいいゾーン」に戻ったり、ゾーン自体を拡大したりするトレーニング”

引用元:lifehacker「セルフマネジメントの第一人者ジェレミー・ハンター氏から学ぶ「自分を変えて未来が変わる設計図」の作り方」

リソースには2つの種類があります。

① 自分の外側にあるリソース
② 自分の内側にあるりソース

例えば、外側のリソースは、ポジティブな経験(誕生日や旅行など)、ペットや動物、場所、人、音楽、物など。内側のリソースの例は大切にしている価値観や信念、自分が好ましいと感じる個人の資質、ユーモア、愛嬌など、思い浮かべると前述のようなことを感じられるようなものやことがリソースです。

「リソーシング」のやりかた

リソーシングはいつでもどこでもできます。歩きながら 自分のリソースに触れることでレジリエンスを高めることもできますし、満員電車の中でやることもできます。大切なのは何度もやってみることです。その中で、自分がいまこの瞬間に何を感じていて、どんな体験をしているのか、そしてエクササイズを通してどんな変化があるのかを、ぜひ体感してみてください。

①じっくり時間をとり、あなたにとってのリソースを少なくとも3つあげてください。

②書いたリソースの中から一つ選んでください。(何を選んでもかまいません)そのリソースをさらに詳しく描写してみましょう。

③書き出したリソースとその内容を見ながら、自分の内面で何が起きているかに 気づいてください。あなたが経験している気持ちのよい感覚に注意を向けたり、呼吸や心拍・筋肉の緊張に意識を向けたりして、自分自身にどんなことが起きているか、気づいてください。いま、あなたは、何を経験しましたか? 言葉にしてみてください。
引用:「ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室」ジェレミー・ハンター著

より詳しいやりかたは書籍「ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室」(p.118-124)をご覧ください。


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