
【イベントレポート】田んぼに入ることから始まる、自分との対話
2025年10月5日、今回で3年目となる体験型イベント「Feeling and Widening Your Green Zone グリーンゾーンを感じて広げる:稲刈り編」を神奈川県秦野市ファウナバランスファームで開催しました。今年も大人から子どもまで幅広い世代の参加者が集い、自然とともに過ごす一日を通して、「グリーンゾーンを育てる」感覚に触れました。

なぜ稲刈り?
Transformは「セルフマネジメント」を軸に、座学型プログラム(Step1〜3)を提供していますが、今回の稲刈りのような「身体や五感を使うプログラム」も大切にしています。
ただ稲を刈るだけではなく、土に触れ、裸足で泥に足を踏み入れ、五感すべてを使って自分と向き合う時間。
普段の生活では使われにくい感覚が目覚めるとき、自分の状態に気づく力が高まります。グリーンゾーン、レッドゾーン、ブラックゾーン、それぞれの中にいる自分を感じる経験が、イベント当日だけでなく、その後の日常での選択肢や行動にもゆるやかに影響し、結果として「変化」を生んでいきます。

泥も虫も怖くない?:子どもたちが見せてくれた「変化」
今回のプログラムでは、多くの子供達も参加してくれました。
普段は都会に住み虫が苦手な子供達も、始めは怖がっていたものの、あっという間に美しい里山の中でバッタ探しに大忙し。
それは、まさに「グリーンゾーンが広がる」という感覚を、理屈ではなく体験として教えてくれる瞬間でした。

グリーンゾーンとは?
Transformでは、交感神経と副交感神経のバランスが取れている状態の事を「グリーンゾーン」と呼んでいます。今回の稲刈りでは、その感覚が自然と育まれていきました。
- 稲をつかむ瞬間の戸惑い(ブラックゾーンやレッドゾーン)
- 少しずつ慣れ、楽しさや安心感が広がる(グリーンゾーン)
- 体験を通じて、自分の内側に生まれる余白
自然の中で過ごす時間は、集中を促し、自分自身とつながる感覚を思い出させてくれます。

午後は 整う時間を:リソーシングとダイアログ
午後は自由にアクティビティが選べ、参加者は稲刈り、リソーシング、散歩などからその時の気分に合わせて選択しました。
リソーシングはTransformの代表的なエクササイズです。今回は大地の上で横になり、自分のリソースを存分に感じる時間になりました。
その後は、小さなグループに分かれてダイアログの時間。
・今日の体験で感じたこと
・自分の状態の変化
・子供達の様子
日本人の主食であるお米が作られる過程を、たった1日の短い時間ですが、体験したことに対する感謝の気持ちも皆さんがシェアしてくださいました。

参加者の声(一部抜粋)
- 「グリーンゾーンを広げるためには、「ひとりで頑張る」を手放すことが第一歩だと再実感した。そして、自分自身がグリーンゾーンにいることは、第三者のグリーンゾーンに寄与すること。この相互影響が、その場やチームの状態を創り出していくんだと体感することができました。」
- 「当日朝はまだ心身が固くなっていたからか、翌日になってようやく、体験の深みがじんわりと沁みてきました。」
稲刈りは日常へと繋がっていく
このイベントは、「体験を通じて日常に変化を起こす」ことを、時間をかけてじわじわと感じていくプログラムです。
忙しい日々の中で、泥の感触や風の匂い、仲間と刈った稲の手応えを思い出す。そんな瞬間やリソースが、自分のグリーンゾーン広げてくれるのかもしれません。
今年もまた、自然の中で出会えた時間と仲間たちに心から感謝を込めて。
来年も、田んぼでお会いできるのを楽しみにしています。
 
   
     
    