【講演紹介】ドラッカーと「禅」の意外なつながりとは?
ジェレミー・ハンターによる過去の講演「The Zen of Drucker with Professor Jeremy Hunter」をご紹介します。
この講演でジェレミーが話すのは、ピーター・ドラッカーが日本から受けた影響、特に「日本がドラッカーに与えた影響」という今まであまり取り上げられてこなかったトピックです。
実はドラッカーは日本と深いつながりがありました。彼にとって日本の芸術、特に彼の「山荘コレクション」と呼ばれる日本画のコレクションは、稀少な室町時代の水墨画を主とする大変珍しく個性的なものでした。彼は日本の芸術に触れることで「精神的な健康と世界の展望を取り戻した」と語っており、それは彼にとって「活力を与える」ものだったのです。
ドラッカーは自身を「知的な人ではなく、知覚的な人だ」と述べており、物事を「見えているがまだ見られていないものを見る」「そこに何があるかを認識することの重要性」を強調していました。講演では、注意散漫になりがちな現代において、いかに「自分の意識の向け先という貴重なリソースを保護するか」についても触れています。
「ドラッカーの禅」とは、マインドフルネスの実践と言えます。それは、変化を基本的な条件と捉え、感情や文化的・社会的な前提、個人の無意識の習慣によって曇りがちなセルフアウェアネスを磨き、「実際に何が起こっているのかを見る能力」を養うことです。
さらに、「機能しないものを手放すこと」や、現状維持の「快適さは死を意味する」という考え方も紹介されます。これらの原則は、組織だけでなく、私たち自身の自己変革にもつながります。
日本の社会起業家が「全て自分一人でやらなければならない」「助けを求めることはできない」という思い込みを手放すことで、生産性が劇的に向上した事例も話されています。
講演の最後に、ドラッカーの「次の月曜日、どのように行動を変えてみますか?」という問いかけをもとに、考えるだけでなく具体的に行動すること(結果を変えること)の重要性も話しています。
ドラッカーの思想が、いかに日本の文化や「禅」の概念と深く響き合うのか、そしてそれが私たち自身の生き方や仕事にどう活かせるのか、示唆に富んだ内容です。ぜひご視聴ください。
*動画は全編英語ですが、youtubeの自動翻訳機能で日本語字幕表示が可能です。
🔗 講演動画はこちらから:https://youtu.be/oZl8-l9FLFE?si=UHT04owdCyiSO95G