【イベントレポート】12月16日開催 ジェレミー・ハンター×為末大《スペシャルトークセッション》

「変化を味方につけて「望む結果」を得るためのセルフマネジメント」

 

先日12月16日、プレジデント社主催、為末大氏とジェレミー・ハンターによる対談イベントが開催されました。

 

このイベントのサブタイトル「変化を味方につけて「望む結果」を得るためのセルフマネジメント」とあるように、2時間のトークセッションの中には、「セルフマネジメントの伝道師と実践者」だからこそ話せる話題が随所にありました。

 

為末さんは日本人で初めて陸上スプリント種目でメダルを獲得、男子400mハードルの日本記録保持者で、その記録は未だ破られてはいません。その素晴らしい成績は自分と真摯に向き合われた賜物だと思いますが、現役時代だけではなく現在の指導者としての葛藤や変化の話、その時の感情や感覚の話をジェレミーとの対話でとても丁寧にお話くださいました。

 

■「休むこと、「今」に目を向けることの大切さ」

 

今年はコロナの影響でアスリートも強制的に休まざるを得ない状況かつ、オリンピックという圧倒的な目標の開催が揺らぎました。為末さん曰くこれまでのセオリーなら、このような状況下で新記録が出ることはあり得ないそうですが、今年はそのセオリーを覆すように様々な大会で新記録が多く生まれたそうです。

 

その要因は「休息」と「今何ができるか」に意識を集中したからだと為末さんは考えており、ジェレミーも非常に共感していました。

為末さん自身も、過去にケガで強制的に休む体験の中でで得た気づきが、自分が望む結果を得るために今でも大きな影響を与えているそうです。

 

■「アテンションをどこに向けるか」

 

「集中する」とはよく言うものの、「何に」「どこに向かって」集中するのかまで深く意識することは普段あまりありません。しかし二人はまさに、このアテンションを向ける先こそが大切だと、口をそろえて言います。

 

今起きている客観的事実にアテンションを向けるなく、「反応的な感情」「べき論」「評価」に向けてしまう。「ベター」ではなく「ベスト」を求めすぎる。そうすると様々なものにとらわれてしまい、パフォーマンスが伸びなかったり、思うような結果にならないことが多い、という話がこのトークセッションの至る所でキーポイントとして出ていました。

 

イベント終盤には、チャットで受け付けた参加者からのQ&Aに時間の許す限り二人が答え、「あと5時間くらいは聞いていたいです」というコメントにたいして笑いながら「何時間でも話せる」と言っていました。

 

あっという間の2時間でしたが、二人の対談の中から、「過去の経験が通用しない今、必要なことは何か?」「自分は本当に何をしたいのか?」を考えることの大切さが、強いメッセージとして伝わったのではないでしょうか。

 

 

******************

為末大さん著:ウィニング・アローン――自己理解のパフォーマンス論

ジェレミー・ハンター著:ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室

******************

【今後開催予定のイベント・プログラム】

What’s next?:人生の変化と向き合い、前に進む【Transform Step 3】

日程:2021年1月16日(土)~ 3月27日(土) (全5日間)

場所:オンライン

詳細、お申し込みなどはこちらをご覧ください。

 https://transform-transition2021.peatix.com/