【イベントレポート】Transform Cafeドラッカー・スクールで学んだ「マネジメント」を語る会〜第3回:人と組織、会計、IT、コミュニケーション
第3回目のTransform cafeを5月24日(月)にオンラインで開催しました。
今回は全3回セッションの最終回、「ドラッカー・スクールで学んだ「マネジメント」を語る会〜第3回:人と組織、会計、IT、コミュニケーション」を、Transformのco-founderである藤田勝利の書籍「新版 ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント: 日経BP」の内容をご紹介しながら、参加者同士のディスカッションも熱量の高いセッションとなりました。
第1回目のイベントレポートはこちらです。
第2回目のイベントレポートはこちらです。
— 「利益は目的ではなく条件である」(ドラッカー)
マネジメントを考える上で重要な一要素である利益ですが、ドラッカーは常々上記の言葉を用いて、「直接的な成果を上げないとマネジメントとは言えないが、価値の創造や、人材育成も同じくらい成果を出さないといけない」と話していたそうです。数字として直結しないように見えるけれども、企業には欠かせない関係性や信頼性を大切にしなければ、企業のファンはいなくなり衰退していきます。
同様に、書籍の第5章で触れていますが、顧客や社員を置き去りにして株主のためだけにマネジメントをすると、知識資本の出し手がいなくなり、その会社の価値がなくなると警告しています。
今回は信頼性に関わる倫理観も話題にのぼり、数字の裏にある経営者や社員の倫理観や信頼性の担保に関して、参加者とのディスカッションも白熱しました。参加者には会社経営者や飲食店経営をされている方もおり、コロナ禍で非常に厳しい状況の中、利益を確保しながら顧客との関係性をどのように築いているのか?といったテーマにまで話がおよび、いかに数字だけでなく、その他の要素も含めてマネジメントを考えるかという重要性を考える時間になったのではないかと感じます。
— AIやITを活用しながら、企業の人間的側面をいかに発展させるか?
AIやITの目まぐるしい発展により、無くなる職業も出てくると言われる今、改めてITを企業の中でどのように機能させるかを考える際に大切なのは、「テクノロジーそのものよりも、その情報やプロセスを何のために導入するのか?」です。
企業内の課題解決のためにIT技術を導入したのはいいけれど、使いこなせず結果非効率になっているという経験はそこかしこで聞かれます。
テクノロジーは非常に便利ですが、その技術を誰が利用し、どのような形で伝えるのか?といった情報は人が把握し、意思決定しなければなりません。ところが「とりあえず他者も導入した最新事例だから導入」など意図を定めずに導入を決定することで、先程の問いのようなことが発生します。
さらに、ドラッカーの考える「できる人」とは、「人の強みを良い形で生産できる人」だと言います。その土台にあるものはやはりコミュニケーションです。コミュニケーションの成否を決めるのは「話し手」ではなく「受け手」です。話し手の話し方の巧拙ではなく、いかに受け手が話を受け止められるように伝えるか、その上で適切になすべきことがなされるか、受け手の強みを知り、強みを生かした仕事を任せられるかなど、様々な要素が必要になります。それには、話し手がどんな意図を持って会話しているのか、両者の関係性をどう作るのか、何に意識を持って会話しているのか、そんな結果を作り出したいのかなど、「セルフマネジメント」が欠かせないね・・・と帰結しました。
第3回目は内容も盛りだくさん且つ、参加者とのインタラクティブな対話で理解が深まり、多くの気づきや納得感を得ていただけた回だったと感じています。
今後もこのように参加者とのディスカッションを中心にした相互理解を深める場を皆さまにご提供できればと考えておりますので、その際はぜひご参加ください。
参考書籍:今回のTransform cafeで紹介した書籍です。
①新版 ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント: 日経BP
②ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室 ―― Transform Your Results:プレジデント社
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【今後開催予定のプログラム】
Transform: 変化の大きなこの時期に、卓越した人生を創りだす 〜内なるリーダーシップを育む〜
無料セッション「新しい日常と向き合う」の実践プログラムであり、全く新しい2日間のプログラムです。
<2日間のスケジュール概要>
6/5(土) 10:00-13:30 (30分のランチ休憩が入ります)(オンライン:Zoom予定)
6/19(土)10:00-13:30 (30分のランチ休憩が入ります)(オンライン:Zoom予定)
詳細・お申込みはこちらです。